Fundamentals of Engineering について調べてみた

FE・PE試験

PEは Professional Engineer のことで、米国でのエンジニアの公的資格です。FEはFundamentals of Engineering で、PE になるための一次試験の位置づけになります。

米国の資格試験なのですが、日本でも受験できるよう尽力された方々がいて、日本PE・FE試験協議会( JPEC )が窓口となって受験できるようです。米国の主催は、NCEES;National Council of Examiners for Engineering and Surveying®。日本の受験でも、NCEES のサイトはぜひ見るべき。

最近の動向

会社の推奨資格であることや日本の技術士であることもあって、10年以上前に調べていたことはあるのですが最近はよく知りませんでした。調べた結果は次の通り。

  • コンピュータによる試験になっている。→Pearson VUE という各種のCBTを実施する組織が実施するらしい。
  • 受検機会が多い。→1年に4回受けられるみたい。1-3,4-6,7-9,10-12の4つの時期にそれぞれ1回ずつ受けられるらしい。
  • 受験料がかなり高額。→日本の JPEC に受験資格を確認してもらうために 22,000円、実際の受験料にFE $200、PE $375。
  • PE の受験には4年の実務経験は不要。登録には必要みたいですが・・・
  • 年間100~200人くらいが受けているらしい(日本で)。米国では、Civil が3770人、Environmental が426人
  • 試験は Open Book 試験と言って、参考資料持ち込み可とのこと(一定の制限はあるけれど)。Reference Handbook というのがオンラインで配布されており、これは試験を受ける受けないにかかわらず資料集としてよくできていると思います。
  • 電卓に制限有。テキサスインスツルメンツか、カシオのようだが、日本では入手困難で、カシオの同等機種が示されている。
  • その昔、PE登録はオレゴン州だけだったような記憶があるが、現在は制限はだいぶ小さくなっている様子。ただ、週ごとに認定基準が異なるから選ぶ必要がありそうだが、情報がない。Washington 州は海外からの申請を受けないらしい。

FE Environmental の 内容

Exam specifications で示されている内容は下記。日本の大学における、環境工学、衛生工学の教育プログラムでカバーされていると思われる。ただし、Engineering Ethics は少し異色かもしれない。米国の下水処理施設の基本・実施設計のレポートでは、処理手法、工事手法の比較で Net Present Value で比較するのがスタンダードのようだし、必須の素養なのだろう。個人的には Air Quality はあまり知識がないな・・・

  1. Mathematics 5–8
  2. Probability and Statistics 4–6
  3. Ethics and Professional Practice 5–8
  4. Engineering Economics 5–8
  5. Fundamental Principles 7–11
  6. Environmental Chemistry 7–11
  7. Health Hazards and Risk Assessment 4–6
  8. Fluid Mechanics and Hydraulics 12–18
  9. Thermodynamics 3–5
  10. Surface Water Resources and Hydrology 9–14
  11. Groundwater, Soils, and Sediments 8–12
  12. Water and Wastewater 12–18
  13. Air Quality and Control 8–12
  14. Solid and Hazardous Waste 7–11
  15. Energy and Environment 4–6

ちなみに、PE の discipline は、次の通りでより専門に近い知識の運用能力がもとめられているのだろう。

  1. Water 21–35
  2. Air 14–22
  3. Solid and Hazardous Waste 11–18
  4. Site Assessment and Remediation 12–19
  5. Environmental Health and Safety 7–11
  6.  Associated Engineering Principles 5–9

試験の参考書

Amazon とかにもあるが、NCEESから直接購入する方が安い。$29.95。

 

余談

調べては見たものの、受験するかどうか・・・。米国PEの登録維持のためにも、CPD 15単位が必要のようだしな。

あとは、日本版のapplication form の Word ファイルの出来がいまいちで非常に萎えました。チェックボックスの「□」を簡易描画で作っているのは初めて見たよ・・・。文字の "□" なら見たことあるけれど、Forms のチェックボックスの使い方を知らないのかな・・・

ついでにFE試験と探してみると、情報処理技術者基本情報技術者試験の情報がわんさか引っかかるので、検索が結構大変だった。