日ハムの新球場問題

話の流れ

日本ハムの新球場が公開される⇒公認野球規則の規定と異なるのではないか?との指摘⇒日本ハム側は謝罪し、対応を検討するという表明

私が考えたこと

野球規則(日本語)を読む限り、Official Baseball Rules の構文をおおむね訳し分けていて、必須のものと望まれるものなどの区別がある。今回問題となっている場所は、日本語で「必要とする」となっている。前後の必須事項は「でなければならない」となっているので、訳し分けられている可能性が高そう。原文の意図は「推奨」なので、その意図は日本語訳からは読み取りづらい。とはいえ訳し分けている以上、日本語訳の意図の解釈が必要ではないか?

日本ハム側として、正確には球場建設側として、Legal Check が甘かったのでは?という誹りは逃れえない。

個人的には、It is recommended that ... の that節内が、should be でも be でもなく shall be である点から検討されていた 堀田先生(慶応大学)の検討が素晴らしいと思った。

野球規則の文章を、日英対訳レベルで検討している例は少なそう。伝聞でなく、原典に当たれという大原則はどの世界でも一緒だなと考えた。

皆さんの反応

これに対する反応は大きく分けて、規則を満たすように球場を修正すべきというものと、規則を直せというものの2つがありそう。

(規則を守れ派)

  • 野球協約の規則は規則である。それに反した状況は許されず是正すべき。
  • 野球協約が翻訳であるとしても、日本独自の規定があるので、規則は規則である。

(規則を直せ派)

  • 野球協約は翻訳であり、今回の規定は誤訳にあたる。
  • 原文は It is recomended that  で、~~は必要である と翻訳しているのが誤訳。
  • 誤訳は直せばよい。
  • 米国の30球場のうち、満たしているのは2球場のみ

(報道)

(英語を考えてみよう)

野球規則を見てみよう

今回の「必要である」

・・・・を理想とする。
・・・・でなければならない。
・・・・を必要とする。
・・・・望まれる。

野球規則−2.00 競技場

 

The field shall be ...
The infield shall be ...
The outfield shall be ...
... shall be ...
... is preferable ...
... shall be ...
... shall be ...
It is desirable that .... shall ....
It is recommended that ... shall be ...