航空機と聖書

きっかけはあるTweet
https://twitter.com/kamiumach/status/942247543257231362

国際航空旅客法という法律で、ジャンボジェット機には水、救命胴衣、照明弾などと共に「必ず積んでおかなくてはならないもの」のリストに万一の際の心の支えのために聖書がリストアップされていて、各機最低15冊は積んであるそうです。

正直そんなはずないだろと思って調べてみると、やっぱり怪しい。

(1) 昔、牧師さんが話したことを再録しているブログ
http://hiokadayor.exblog.jp/22138650/

 航空法では、沿岸から七二〇キロ以上の洋上を飛ぶ飛行機には、乗客一人一人に緊急用品を備えることを義務づけている。そこで、日本のある航空会社の緊急用品の一部に
 「新約聖書の英文、和文が一冊ずつ。つり道具一式」とある。緊急時の、体と魂の糧の為に、なかなか気のきいた配慮と言わずばなるまい。

※この記載は信頼できそう。航空会社の判断で載せるというのならありうる。

(2) 航空法施行規則 第150条
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=327M50000800056&openerCode=1

基本的には上のブログと同様で、「救急用品」の積載義務がある。

(3) 「国際航空旅客法+聖書」
Googleで調べると

http://ushioda.exblog.jp/17942336/
横浜の牧師のブログの中で、賀来周一 なる人物が講演で話した内容として記載がある。

皆さんは海外旅行をされたことがおありでしょうが、陸地から720キロ離れる飛行機には、必ず積まなくてはならないものがあります。救命胴衣、水、照明弾などのほか、聖書があります。これは、国際航空旅客法で決められています。ジャンボジェット機には、緊急用のセットが十五セット積まれているそうなので、聖書も、十五冊は積まれているわけです。

これ怪しい。法定の救急用具は1式だし。このあとで、イスラム圏の航空機も聖書載せてるとか書いて、キリスト教の優位性をにおわせる発言をしている。事実誤認をさせる悪質な人物であることはわかった。